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カルチャー横断ブログメディア「UZ」

音楽

ディストピア飯が教えてくれたこと——美しく描かれる地獄について

大学の学祭に行ってディストピア飯を食べた。思わず食べてみたいと思わせるネーミングだったが、それはやはり美味しくはなかった。本日はそこでディストピアを感じる作品を紹介しようと思う。 その一口を飲み込みながら私が理解したのは、ディストピアという…

フィッシュマンズ『ロングシーズン』とはなんだったのか

1996年10月25日、日本の音楽シーンに一枚のアルバムが投下された。フィッシュマンズの5thアルバム『LONG SEASON』。約35分間、一曲として構成されたこの作品は、発売から30年近くが経過した現在においても、聴く者を戸惑わせ、魅了し続けている。 このアルバ…

サカナクションが歌い続けるデジタル時代の孤独――つながっているのに、なぜ私たちは一人なのか

「ナイトフィッシングイズグッド」――暗闇の中で釣りをする私たち 山口一郎が「ナイトフィッシングイズグッド」と叫んだあの夜から、私たちはずっとこの暗闇の中で釣りをしている。サカナクションの音楽は、デジタル時代に生きる私たちの孤独を、誰よりも鮮烈…

Oasis再結成の衝撃 希望はまだ死なない

分断の時代に響く和解の物語 「絶対にあり得ない」と世界が断言した兄弟の和解が、なぜ今、これほどまでに必要とされたのか 2025年7月4日、不可能が現実になった瞬間 二〇二五年七月四日、カーディフのプリンシパリティ・スタジアムに、七万人の息遣いが収束…

坂本龍一と「静寂の思想」——音のない音楽を聴く

「音がないこと」こそが、最も深い音楽なのかもしれない。 坂本龍一の晩年の作品群を聴いていると、そんな逆説にたどり着く。 彼が晩年に辿り着いたのは、かつてのテクノロジーの祝祭ではなく、“音が消えていく世界”だった。 ノイズと静寂のあいだに生まれる…

宇多田ヒカルという現象——6曲が照らし出す「自己」と「世界」の25年

1998年。インターネットはまだ十分に普及していなかった時代、私たちはテレビやラジオから流れる音楽に出会っていた。そんな中、突然「Automatic」が空気を変えた。15歳の少女の声が、当時のJ-POPの風景を一変させた瞬間だった。 あれから25年以上。私たちは…

Radiohead ベストアルバム5選──音楽史を裏切り続ける完全犯罪の軌跡

Radioheadを語ることは、ロックが自殺し、蘇生し、変身を遂げ続ける瞬間を目撃することだ。彼らは単にアルバムを作ったのではない——時代の神経を直接配線し直し、リスナーの認知構造そのものを書き換えてきた。ここに挙げる5枚は、それぞれが音楽史における…

バンドも恋も人生も——音楽漫画の名作5選

音楽は、漫画という静止した媒体において最も表現が困難なテーマの一つである。音のない世界で音楽を描くという矛盾。しかし、だからこそ優れた音楽漫画は、視覚表現の限界を超えて読者の心に「音」を響かせることに成功してきた。ここで紹介する5作品は、そ…

とっておきの音楽映画5選

音楽映画には、他のジャンルにはない独特の力がある。歌や演奏は、登場人物の心を直接観客に届け、言葉では語り尽くせない感情を一瞬で伝える。そして優れた音楽映画は、観終わったあともメロディが頭に残り続け、気づけば自分の人生と重なり合っていく。 こ…